修正砥石なるものを初めて使ってみたので、使い方と感想をまとめます。
修正砥石とは?
修正砥石とは、デコボコの砥石の面を平らに直すための砥石用の砥石のこと。
砥石は使っているうちに真っ平らだった面が徐々にすり減って凹凸になっていく。凹凸になる程度は研ぐ人のスキルや研ぐ刃物、砥石の種類によってさまざま。デコボコのまま刃物を研ぐと狙っていた部分が研げず刃物が波打ってしまったり、偏った刃物になってしまう。
僕みたいな素人が『とりあえず砥石買ってきて研いどけばいいんでしょ??』みたいな感覚で研いでいると知らず知らずのうちに砥石はボコボコになっている。
途中で修正砥石の存在に気付けた人はラッキーで、まったく切れない包丁やナイフを量産するのを阻止するきっかけになったはずだ。
今回買ってみた砥石はスエヒロの『802-W』という型式のもの。
種類はWA#280
WAとはホワイトアランダムの略らしく、アルミナの砥粒で作られた砥石らしい。#280は粗さの番手で、この砥石は荒研ぎで使用する荒砥石に分類される。
『802-W』は砥石のサイズが小さいので大きい砥石の修正には向かない。ガッツリ研ぎをやりたい人はワンサイズ大きいものを買ったほうが良い。とりあえず研ぎを始めてみたい人はこのサイズで良いかも。僕もこの砥石をすり減るまで使うことができたらワンサイズ大きいやつにステップアップしたいと思っている。
修正砥石の使い方
使い方は超簡単で、
①砥石を水に浸けて吸水させる
②修正したい砥石に水をかけながら擦り合わせる
擦り合わせるときのストロークは2,3cmくらいで十分。大きくストロークしすぎると修正砥石の角が相手のくぼみにはまってしまい平らにならない。
#1000 中砥石の面修正
研げてるか研げていないかを確認するために相手側の砥石に鉛筆でマーキングをする。あとで出てくるがこれをやっておくと研ぎ加減が一目瞭然なので必ずやろう。
↓これが修正途中の砥石
手前と奥のマーキングが消えているのが分かる。ということは、手前と奥は砥石の中で高い部分で真ん中が凹んでいることになる。
修正している面を指で触ってみて初めて気づいたのだが、思ったより砥石が凹んでいた。研ぎ方が下手くそで何でも同じ場所で研いでいたのだと思う。気づかずにそのまま使い続けていたら刃物もうまく研げないだろうし、砥石も片減りしてしまって使える範囲が少なくなりもったいない。
ガシガシ擦っていくと汚れ一つないキレイな面になった。確か新品の時はこんな感じだった気がする!指で触ってみても凹凸が一切なく、うまく面の修正ができたようだ。意外と簡単にできてしまった。
#3000 仕上げ砥の面修正
お次は#3000の細かい面。明るい色なので鉛筆のマーキングが見やすい。
サクサクっと擦ると、この面は中央が高く端が低い形になっているようだ。仕上げ砥を使う時は端の方を集中的に使っているらしい。面の修正で自分の研ぐ癖が確認できるのも面白い。
どんどん擦っていくとあっという間にきれいになる。手前側が少し低めだが、この部分のために平らなところを削ってしまうのはもったいないので、上のキレイな面だけで刃物研ぎを行い、次回の面修正のときに下側もフラットにしてみたいと思う。
面直しをやってみた感想
- 簡単に面が出て驚き!けっこう楽しい作業!
- 自分の研ぎ方にムラがあることを認識した。まんべんなく砥石の全面を使って研ぐことが大切。
- うまく刃物を研ぐためには面直しは必須の作業だと感じた。研ぎムラでボコボコだったし。。。
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