先日購入した鉄板用のハンドル(トング)をどんなものを使おうか悩んでいた。
鉄板に自分で穴を開けてユニフレームの焼き網ハンドルを使うのが定番っぽいが、780円の鉄板に1000円位するトングってどうよって思ったので別の方法を考えてみた。
↓ユニフレームの焼き網ハンドル
工具箱捜索
余ってるペンチがあればそれでもいいかなぁと思い、工具箱をゴソゴソあさっていると懐かしい工具が出てきた。
タイトルにある「ロッキングプライヤ(バイスプライヤとも言う)」の大小が1個づつ出てきた。
整備士の人や自分でバイク、車のメンテンナンスをする人は知っているかもしれないが、あまり一般的に知られている工具ではないはず。
こいつはただのプライヤではなく、物を咥えた状態でロックできる特徴がある。
さらにさらにロックの強さをお尻の部分のネジで調整可能でつかむ物の厚さも柔軟に対応できるため、いろいろと重宝するツールである。
▲工具箱から出てきたロッキングプライヤ
ロッキングプライヤ紹介
簡単にロッキングプライヤの紹介をする。
特徴はグリップ部分の後端にある調整ネジとリリースレバーである。調整ネジで掴む対象に合わせてアゴの開き具合を調整する。ネジの微調整で掴む力を強くしたり弱くしたりできる。
リリースレバーはロック状態を解除するの使う。好きな時にロックの状態を操作できるので、常に握っていなければならない「やっとこ」や「トング」と比べるとフライパンの固定ハンドルに近い使い方ができる。
▲左:リリースレバー 右:調整ネジ
▲調整ネジを回すと、アゴの開き具合が調整できる
▲リリースレバーを解除した状態
サイズと重量
まず参考情報としてユニフレームの焼網ハンドルのスペックから
- 焼網ハンドル
- 重量:100g
- 長さ:210mm
iPhone7の重量が138gなので皆さんが普段使っているスマホより若干軽いくらいだろうか。
続いて手持ちのロッキングプライヤの重さを計ってみた。
- 大:369g
- 小:175g
iPhone7plusが188gなのでプライヤ(小)の方が若干軽い。
プライヤ(大)は見た目の通りでそこそこの重量がある。
▲プライヤ(大)368g
▲プライヤ(小)175g
サイズはプライヤ(小)しか計っていないが、全長で200mm弱
ユニフレームの焼網ハンドルよりわずかに短い。
▲プライヤ(小)190mmくらい
鉄板 vs ロッキングプライヤ
本題の鉄板のハンドルとしてロッキングプライヤが使えるかどうかを確認していく。
使う鉄板は最近購入した780円鉄板。
プライヤ(小)とプライヤ(大)
プライヤと鉄板を並べてみる。
プライヤ(大)ちょっと大きすぎじゃない??重量比較でも(小)の倍以上あったのでこの時点で選考の対象がになりそうな感じが。。。コンパクトさを求めているのでプライヤ(小)のサイズ感がしっくりくる。
鉄板をつかんでみる
ファーストコンタクトはプライヤ(小)から
▲先端を少しだけ掴んでみた。結構安定感がある
▲全体はこんな感じ。支えなくてもアゴの力だけで自立できる
▲ロックの強さにもよるが鉄板を立ててもずり落ちてこない
※鉄板を立てた状態で振ると、ズルっと滑ったため掴む方向は注意が必要
▲実際に使うときはこんな感じでハンドリングをする
ここまでの使用感でこの鉄板との組み合わせはプライヤ(小)でほぼ決まり。
サイズ、重量、使い勝手ともにしっくりくる。
▲分かりにくいが掴んだ部分には傷がついている
金属同士の接触なのでこれは仕方がない。縁の部分のわずかな傷なのでさほと気にはならないが。
▲プライヤ(大)でも掴んでみた
プライヤ(大)はロックする力と鉄板との接触面積が大きいため、(小)と比較すると抜群に安定する。しかしサイズ重量のバランスがあるので、このサイズの鉄板では使わないかな。
もっと大きな鉄板だとこのサイズのプライヤが活躍してくれるだろう。
▲大小の比較 大は見た目でも安定感が伝わってくる
そのほかのプライヤ
Amazonでロッキングプライヤを探すと板金用のアゴが平らなタイプが見つかった。これなら安定感は更に良くなり使いやすそうだ。
ただし重量が490gと横に突き出したアゴが邪魔になるので携帯性は悪そう。
↓TRUSCO(トラスコ) P型グリッププライヤー 200mm TGPP-200
ソロストーブ×鉄板×プライヤ
もともとB6君用に買った鉄板だったがソロストーブライトとの組み合わせが最近のお気にいり。
- ソロストーブ:254g
- 鉄板:638g
- プライヤ(小):175g
合計重量:1067g
美味しい肉が焼けて小さいながらも焚き火が楽しめるしコンパクトにまとまる。それで1kgほどの重量。これが重いか軽いかは人それぞれだが、僕にとっては最高にバランスが良い組み合わせ。
しばらくはこの使いた方が続きそう。
実戦投入
早速キャンプでプライヤを使ってみた。
分厚いロースを焼きながら鉄板のハンドルとして使った。肉を切る時に鉄板を押さえたり、ソロストーブの火の様子を確認する時に鉄板を持ち上げたりと想像以上にスムーズに使えて便利!
ロックしないタイプだと気の緩みで鉄板を離してしまいご馳走をロストする最悪の自体になりかねない。ハンドルはロックできるタイプがオススメだ。
オススメのロッキングプライヤ
今回たまたま持っている工具を使ったが、もし新たに購入するのであればアゴが細いタイプでなく広めのタイプをオススメする。
アゴ細タイプだと鉄板との接触面積が小さいため安定感に欠けるためである。
また鉄板の重量が重くなるほど、大きくなるほどサイズが大きなプライヤが必要になる。
今回使った感じからB6君サイズの鉄板であれば200mm以下のプライヤで十分対応可能。
サイズの参考にされたし。
もし自分用に次のプライヤを買うとしたら少し小さめの
- KTC 130WR(全長140mm、重量155g)
- KTC 100WR(全長110mm、重量90g)
を試してみたい。小ささ、軽さは正義
【追記】KTCのロッキングプライヤーを買ってみた
記事書いたあとに結局KTCのプライヤーを買ってしまった。
冒頭に「わざわざハンドルを買うまでもないので手持ちの工具で対応する」と書いていたけど、結果的に散財していた。。。まぁ、そんなもんだよね。。。
KTCプライヤレビュー
せっかく買ったので手持ちのプライヤーと比較してみる。
写真外観だけ比較すると似たような感じなんだけど、実際に触ってみると質感の違いが良く分かる。メッキの光沢、組み立て・ガタ、シッカリ感など触らないとわからない部分の質感は歴然。
謎メーカーの素材は「Cr-V」でクロムバナジウム鋼のようだ。KTCは「CR-MO」なのでクロムモリブデン鋼を使用している。どちらが良いというわけではないが、鋼材なので焼入れやメッキなどの品質管理をしっかりしている方が「良い物」となる。この場合だとKTCの方がその点はしっかりしていそう。
歯先というかアゴの部分の仕上げはKTCが圧倒的にしっかりしている。閉じた時のアゴ先がピタッと合わさっていて見ていて非常に気持ちが良い。謎メーカー製はガバガバで仕上げがイマイチ。
比べなければ全く気にならなかったが、良いものは良いと痛感した。
これもどうでもいい部分ではあるが、KTCの方が調整ネジのピッチが大きい。経験的にピッチの細かいネジは微調整しやすいがネジ山が潰れやすい。力のかかる部品や荒く使うような工具はピッチ大きめ良いだろう。あとたまに給油してあげるとネジが長持ちする。
鉄板の縁の角度のおかげでプライヤーが上向きになり持ちやすい。フライパンみたいに水平なハンドルが好みの人もいる思うのでハンドルの使い勝手については個人差がありそう。
アゴ先のピタッと感も大事だが、鉄板との接触面積大きいほうが安定する。謎メーカーよりKTCの方が接触面積が多く、鉄板ハンドルして安心して使える感じがある。
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