Specialized EPIC EVO Expert

自転車

ロードバイクのロングライドに誘ってもらい100km超を走れるようになってから、自転車の面白さを再認識しています。

eMTBのLevo SLでアシストの力を借りながらトレイルを楽しんでいたのですが、自力も面白いじゃないか!と気づいたわけです。何かをきっかけに新しい気付きに出会えると、人生が豊かになっている気がします。

という感動的な前置きなんですが、要は散財して新しい自転車買いましたという内容です。5台目の自転車購入です!

自分で漕いで登ってトレイルを降ってくる、SDA王滝を高速で駆け抜ける、などを意識した車両チョイスです。Specialized EPIC EVO EXPARTを選びました。

コンポ

ホイール

Expertのグレードを選んだ理由は、Roval Controlのカーボンホイールが付いているから。このホイールだけで定価30万円もします。高額なんですがめちゃくちゃ軽いです。ダウンヒルとかトレイルライドがメインであれば、アルミリムのホイールでも全然問題ないのですが、登りを含むハイスピードライドだと軽さも欲しくなってきます。

実際に使ってみると別格です。フラットの加速も素晴らしいのですが、それ以上に登りが楽です。

変速機

カセットはXG-1275で重いやつでした。ここは上位の軽いモデルにしてほかったのですが、S-Worksグレードじゃないと厳しいですかね。

ディレイラー、シフターはXO1グレードで、GX比で変速がパキパキ決まり気持ち良いです。そんなに違いはわからんだろーと思ってましたが、変速の微妙な違いはけっこう分かりました。満足度高めです!

ハンドル

ハンドルバーはφ35mmのアルミが標準でした。フォルモサのカーボンハンドルバーに交換してしまいましたが、まさかのアルミの方が10g軽いと言う結果でした。アルミ247g、カーボン257g

軽さもあるのですが、冬場の登りでグリップ以外を握ったときに手の熱が持っていかれるのが嫌でカーボンにしています。

軽量優先なのでアルミバーはウスウスです。ダウンヒルとかでは使いたくない厚み。クロカンで使うには十分な厚みと言うことでしょうか。

ブレーキ

前後ともにMaguraのMT8 PROに換装してます。2ポットで軽量優先です。ローターも前後Magura Storm SL 180mmで取り付け。

SRAMはフルードがDOTなので自分で整備する場合は新たに消耗品を購入する必要があります。MTBはすべてMagura化しているので、機能で選んではいますが、整備の共通化のためにもMagura化しています。

ローター径が180mmで貧弱に感じますが、オンロードであれば十分すぎる制動力があります。タイヤの太さも全然違いますし(ロードバイク比)

大径、4ポットのバイクと比べるとトレイルでの制動力は劣ります。全然効かないです。ただ、クロカン用タイヤは転がり重視でブロックパターンが控えめのため、タイヤとの組合せ的に効き過ぎも良くないかなと思いました。タイヤが貧弱でブレーキばかり強くすると、ロックしやすくなりトレイルが荒れます。

効かないとは言いつつもスキルでカバーできる範囲なので、強力なブレーキとハイグリップタイヤに頼った乗り方ではなく、自身のスキルを向上しながら上手に乗りこなす練習ができるバイクだと思いました。

EPIC EVOのブレーキはMagura + 180mmローターが私にとっては最適解のようです。

サスペンション

フロントはSID Select+、リアがSID LUXE Select+の構成です。EPICと比べてEPIC EVOの方がストロークが増しています。(F+20mm,R+10mm)

トレイルで何本か走りながらセッティング出しをしましたが、ストロークが短いサスペンションほどセッティングがシビアになり、少しセッティングを変えただけで違いがよく分かりました。

今までは150mm以上のロングストロークバイクしか乗ったことがなかったのですが、正直なところちょっとセッティングをいじっても違いが分からず、長いストロークのおかげでそれなりに乗れていました。

ショートストロークはセッティングがシビアな反面、ビシッと決まると驚くほど気持ち良く走れます。上で書いたブレーキの効き具合もサスペンションが適切に働いてると良く止まり、コントロールも容易になります。

たまにハードテイルに乗ると練習になる、なんて聞きましたが、EPICも同じことが言えそうです。サスペンションに頼りすぎずに自分のスキルを向上させるにはもってこいの一台だと感じました。ハードテイルほどストイックにならずに楽しみながら練習できる1台だと思います。

重量

Sサイズで実測11.5kgでした。

持った瞬間に軽さを実感できます。比較的軽いeBikeのLevoですら17キロ代なので圧倒的な軽さです。

手持ちのバイクがだいたい3kg刻みの重量です

  • Trek Domane 8kg
  • Specialized EPIC EVO 11.5kg
  • Specialized ENDURO 15kg
  • Specialized Levo sl 18kg

Domane、EPICは持ったとき、押したときの軽快さがあります。ENDURO、LEVOは明らかにズッシリします。それぞれ特徴が異なるので単純に比較は出来ませんが、軽ければ軽いほど登坂で有利ですね。重量が軽いとバイクコントロールもヒラヒラと振り回せるようになります。安定した高速コーナリングは苦手ですが、ロックセクションや低速での根っこ乗り越え、狭いトレイルでのコントロールなど扱いやすくなっています。

ジオメトリ

初めに跨がって思ったのが、いつも乗っているマウンテンバイクと比べて小さいなと思いました。

所有する他のバイクと比べてホイールベースが短く、同じSサイズなんですが、一回り小さく感じます。小さいのですが窮屈な感じはありません。

ダウンヒルバイクみたいに高速で荒れた路面を駆け抜けることはできませんが、クイックなハンドル操作でヒラヒラと操れる軽快感があります。

どちらかというとロードバイクに近い、まとまり感というか、体を小さく畳める凝縮感があります。長めのステムなのでなので前傾姿勢が強めです。

そうはいってもフラットバーなので腕を広げてリラックスしても乗れます。

自転車歴がたいして長くないですが、何台か乗り比べてやっと違いが分かるようになってきました。オールマイティなバイクもありますが、特定の性能に特化されたバイクもあります。ダウンヒルもクロカンも専用機を自分の体に合わせてピシッとセッティングできたときは至福だと思います。汎用、専用もどちらも良さがあり面白いですね。

ペダルから路面を感じる

全力で漕いだときにロードバイクより加速感を感じます。なぜでしょうか?

ロードの方が実際に加速していてトップスピードも上ですが、恐らくタイヤが太い分グリップを体感できているのではないかと思います。

パワーの伝達効率を考え抜かれたフレーム設計、フルサスペンションによる路面とタイヤの接地感向上、MTBの太めのタイヤによるグリップの向上などが路面をタイヤで掴んで加速していく感覚に繋がっていると思われます。

ロードは加速感は高いですが、できるだけ抵抗を減らして滑らせているような感覚に近いのかもしれません。(実際はクリップしてますが)

そんなバイクでトレイルを駆けると、グリップしながら高速で加速していく、めちゃくちゃ楽しいバイクになります。王滝の登りは最高でした!

29erの走破性

最近は29er全盛で26,27.5は下火傾向にあります。マレットバイクもだいたいはフロント29インチですし。

29インチ+クロカンレーサーの組合せはやはり走破性の良さでしょうか。上り下り問わず障害物を越えるには大径ホイールが有利ですね。

初めて29インチに乗ったときはタイヤの大きさに圧倒されましたが、慣れると扱いやすいです。曲がりやすさはキャスター角やフレーム側の設計、セッティングで味付けされており、29erのデメリットは感じません。

モータ搭載と錯覚する登り性能

普段はeBikeに乗ってる訳ですが、EPICのこぎ出しの軽さはモータでも付いているのではないかと錯覚します。(大げさかもしれないですが…)

登りは特にそう感じて、重いはずのマウンテンバイクなのに何でこんな進むの?!と驚く登坂力です。

短距離の登りでガシガシ踏んでも楽しいし、長距離の登りでダレてきたあとも軽さ、転がりの良さはアドバンテージになります。

降りも楽しい

登りベタ褒めでしたが、フルサスなので降りもそこそこ走れます。ゲレンデは向かないですが、トレイルだと自分の力で登って降ってを楽しめる最高の1台ではないかと思います。

トレイルで降りメインで本数を走りたければLEVO SL、登りをアシスト無しで自分で登りたければEPIC EVOが私的な最適解です。

バイクを1台しか持てないならStumpjamperもありですね。複数台持てる方は、専用で分けた方が絶対楽しいと思います。違いを感じられると面白いですし、楽しいです。

EPIC8発売

出典:SPECIALIZED

この記事を書き出して半年くらい放置していたところ新型のEPIC8が発表されました。2024/3

https://specialized-bikes.jp/product/s-works-epic-8/

旧EPICと旧EPIC EVOが統合されEPIC EVOになった感じですかね。
海外だとEPIC8 EVOの展開があるのですが、日本国内だとEVOのバリエーションが少ないです。
EPIC8が120mmストロークになったことで、旧STDと旧EVOのいいとこ取りをした完璧バイクになったため、EPIC8 EVOはそんなに売れないと判断されたのでしょうかね。

EPICはクロカンで需要があったと思いますが、EPIC8 EVOだったらスタンプジャンパーでも良いんじゃないかと思います。

ついにBRAINが廃止され、リアサス本体に機能が統合されたようです。
S-WORKSグレードになると電動シフト、電動ドロッパー、フライトアテンダントの電動前後サスペンションとなり、eBikeじゃないけど電動バイクになっています。180万円でとても手が出ないですが、F1みたいに新技術投入しまくりで面白うそう!

2023モデルからイーグルトランスミッション搭載の自転車が増えてきており、EPIC8 Expertのグレードがとても魅力的でした。半年買うのを早まった感がありますが、しばらくは今のバイクで我慢します!

出典:SPECIALIZED S-WORKS EPIC8

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