SOTO ストームブレイカー vs MUKA 耐風性能比較

道具

名前の通り耐風性能が向上しているストームブレイカー。MUKA比でどのくらい凄くなっているのか気になるところ。

究極の耐風性能が必要になるのは標高の高い山に登る”山屋の方々”だろう。僕みたいな車でキャンプするレベルの使い方だと風防になるものはなんとか確保できるので、全く問題にならないだろうが、極寒の山の上で火が使えないのは最悪命に関わってくる。

普通の登山ではあるが高橋庄太郎さんがストームブレイカーのレビュー記事をかかれているので参考されたし。

ヤマケイオンライン:高橋庄太郎の山MONO語り「ガスでもガソリンでも! 待望の新型バーナーを三ツ峠山でテスト」

 

さてさて、ストームブレイカーとMUKAの台風性能を比較するにあたり、同じ強さの風で比較をしたかったので強さ調整のできるサーキュレーターを使ってみた。このサーキュレータの風速がどのくらいか測定する”風速計”も欲しかったのだが結構な値段するため今回は見送り。

 

今回使ったサーキュレーターは風の強い”ふもっとぱら”や”陣馬形山”で感じるような強烈な風は出ていな。その感覚からすると耐風性能30m/s以下であることは確かだろう

 

結論

 

結論から言うと思ったような結果にはならなかった。

 

風が強いと火が消える!というのを期待したがストームブレイカー、MUKA、ガスストーブのどれも火が消えてしまうことはなかった。

 

風が強いと火が消えるというよりは、炎が風によって流されて対象物を加熱できなくなることが分かった。風に吹かれた炎とその熱は、真上ではなく風下へ向かって流れていく。強烈な熱量を真上に放出していたコンロも、風に吹かれることによって熱の方向が簡単に変わってしまう。

 

 

実験方法

次のような条件で実験を行ってみた。

  • サーキュレーターの風下にコンロを設置
  • 無風・弱・強の3つの強さで炎がどうなるかを観察する
  • コンロの火力はMAX

 

ストームブレイカー

まずはストームブレイカーから、最初にも書いたが風を強くしても炎が消えることはなかった。

 

▼サーキュレーター弱の状態

周りが明るくてほとんど見えないが炎がついている。炎のゆらぎは特にない、熱が風下に流れてくるのを感じる

 

▼強の状態

これも大きな変化は見られない、炎は元気だが熱が風下に流れてくるのを感じる。

 

▼強+サーキュレーターを接近

サーキュレーターを近づけてみる。炎のゆらぎがが大きくなるが消える気配は全く無い。風下に流れる熱が更に多くなる。

 

結果:炎は消えない。熱が流される。

 

MUKA

MUKAも同じく消えないが、ストームブレイカーと比べると変化が見られた。

 

▼弱の状態

これも周りが明るいためよく見えないが炎はついている。

 

▼強の状態

炎は元気だが、サーキュレーターに近い側の火口から噴き出す炎が大きく風に煽られて傾いているのが分かる。ストームブレイカーはここまで炎が傾かなかったので、耐風性能向上はの謳い文句は伊達じゃないようだ。

 

▼強+サーキュレーター接近

炎は消えていない。サーキュレーターを近づけることでより炎の傾きが大きくなり、風下へ流れる熱量が増えているのを感じる。かなり風の影響を受けているようだ。

 

結果:

大きな差はないが、耐風性能は 【ストームブレイカー>MUKA】 で間違いないだろう 

 

ガスストーブ

参考までにガスストーブだとどうなるかやってみた。

 

▼無風

室内なので炎がよく見える。真上に炎が伸びているのが分かる。

 

▼サーキュレーター強

 

▼サーキュレーター強(横から)

明らかに炎が風下に流されているのが分かる。風上の火口からは炎が出ていない。熱量もほとんど横に流れてしまい、この状態で湯を沸かそうにもいつまで経っても沸かないだろう。

 

結果:ガソリンコンロ > ガスコンロ ということが分かった。

※ガスコンロでも風防がついていればそれなりに

 

まとめ

  1. 強風で火が消えると思っていたが、炎はなかなか消えない。
  2. 風に煽られると熱が流され上に向かないので、調理の効率が圧倒的に悪くなる。
  3. “ストームブレイカー”とはいっても風防はあったほう良いと思った。

携帯性を考えるとMUKAに付属していた風防も良いかも

 

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