絶望の林業

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絶望の二文字とその本の表紙を見た瞬間になんかヤバそうだなと興味をそそられた1冊。

たった二文字ではあるが、その言葉がもつ負のイメージは計り知れない。

著者の記事はヤフーニュースでよく見ていたが、本を読むのは今回が初めてになる。

本の内容は過去の林業から現在に至るまでの歴史や変遷。補助金漬けの日本の林業の惨状が端的に分かりやすくまとめられている。

  • 補助金(税金)で購入したが稼働率の低い超高額の重機たち
  • 作業者の改善意識が低く、他の業種と比べて高い事故率
  • 冷遇される山主、自分の山の木を売ってもお金にならない、むしろ赤字
  • 後継者不足で放置された山林
  • 補助金目当ての盗伐、皆伐
  • 「国産材』という言葉の幻想
  • バイオマス発電の闇

これでもかってくらいヤバい内容が満載の一冊。
林業が抱える問題点の元をたどると補助金漬けの原因を作った政府にある。日本の林業の噂を耳にしたとこがある方も多いと思うが、想像以上にヤバい状態になっている。

ヤバい、ヤバいと書いているが本当にその言葉しか出てこない。なんでこんな事になってしまったのかと憤りを感じる。

林業とは50年とか100年の長いスパンで考えなければならないのに、任期が数年しかない政治屋が自身の在任中にそれっぽい成果を出すために一過性の瞬間的な対応で山をメチャメチャに破壊していくと著者は書いている。

キャンプ、登山、オフロードバイクでの林道散策をしていると何気なく目に入ってくる山や森。

そこには皆伐されたハゲ山、植林された若木、山を削って無理やり作られた作業林道、きれいに手入れをされた里山など、同じ地域でも山によっては手の付け方がぜんぜん異なるのを思い出す。

本を読んでから改めて考えてみると、それらの山や森がどのようにして出来上がったのか理解できた。

キャンプや野宿、登山、林道散策と普段から山の中で過ごしている人にはぜひ読んでほしい一冊。今まで違った視点で山を見ることができるはずだ。

絶望の林業
新泉社
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